「和楽」はオーナー様向けに毎月発行している会報誌です。
今年で29年目を迎え、賃貸経営に関する専門家の解説や、行政ニュース、セミナー開催情報など、お役に立つ情報を掲載しております。
東京都、神奈川県などの各市町村をはじめ、首都圏主要都市の行政担当部署にも配布させて頂いております。
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税制改正 令和6年 フジ相続税理士法人 高 原 誠(2024.02)
◎キーワードはデフレ脱却・子育て支援
令和5年末に発表された税制改正大綱ですが、至るところに「安いニッポン」という言葉が登場します。
良い製品を生み出しても高く売れず、働きが評価されず、賃金も上がらず、経済も成長しない。さらにはその状態が四半世紀に及んだ結果、世界の物価と賃金との差が拡大した状況を「安いニッポン」と表現しています。
対策としてここ数年の物価上昇を上回る賃金上昇の実現を最優先とする旨の記載があります。また異次元の少子化対策を税制から支援する目的で各種の支援措置を講じる内容となっています。その他にはここ数年、毎年のように言われているグローバル化、働き方への中立性の確保、世代間・世代内の公平の実現、デジタル化の活用などが並んでいます。
読者の皆様に関係が深そうなところとしては、所得税・個人住民税の定額減税・扶養控除見直し、生命保険料控除見直し、住宅取得等資金贈与といった部分が考えられます。各項目について詳しく見ていきます。
◎個人所得課税について
①所得税・個人住民税の定額減税
テレビや新聞報道でかなり取り上げられましたのでご存じの方も多いことと思います。
【所得税】(イ)居住者本人 3万円
(ロ)同一生計配偶者または扶養親族
一人につき3万円
【個人住民税】(イ)本人 1万円 (ロ)
控除対象配偶者または扶養親族一人につき1万円
一般的には所得税と個人住民税を合わせて4万円の控除として報道がなされましたが、本人の所得税が3万円以下、住民税(所得割)が1万円以下である場合にはその金額が限度となります。
続きは本誌にて…