管理会社の変更について
ここで言う「管理会社」とは、分譲マンションの管理会社のことではなく、賃貸物件のオーナー様が業務委託契約を交わし、入居者の募集・契約や入居後のトラブル対応、家賃の収納代行、退去時の敷金精算や原状回復などをお任せする不動産会社のことです。
この「協会コラム」 をご覧のオーナー様には、ご自身で管理されている自主管理大家さんもいらっしゃると思いますが、賃貸管理を管理会社に任せている方も多いと思われます。親の代から頼んでいるところだから…地元の不動産業者だから…大手だから…など、様々な理由でその管理会社にお任せしているのでしょうが、迅速に対応してくれなかったり、オーナーさんの意向を汲み取ってくれなかったり、あるいは家賃の入金が遅れがちなど、協会には管理会社さんに関するお悩みが多く寄せられます。
理由にもよりますが、特に「家賃の入金が遅れがち」というのは、管理会社の財政状況が逼迫していることが予想されますので、管理会社をかえることをお薦めしています。
【管理会社の変更の際の注意点】
① 管理委託契約の解約
従前の管理会社との管理委託契約書を読み返し、管理委託契約の解約はいつからできるのか、解約には違約金などがかかるのかなど、ご確認下さい。
② 入居者への連絡
新しい管理会社に変更するにあたり、家賃の振込先も変更することをお伝えします。また、清掃業者や夜間・緊急時の連絡先などもかわる可能性がありますので、その場合もあわせてお知らせします。多くの場合、新管理会社が代行してくれます。
③ 家賃保証会社の確認
管理会社との管理委託契約が終了しても、原則、家賃保証会社との契約は続きます。しかし、中には別
の管理会社にかわると家賃保証も終了するというケースもあります。また、家賃滞納等のトラブルや立ち退き交渉などが必要になった時、新しい管理会社がその家賃保証会社と代理店契約を結んでいなければ、従前の管理会社でなければそのような業務を行うことはできませんので注意が必要です。
いずれにしろ、更新時に、新しい管理会社が提携している家賃保証会社に切り替えることをお薦めします。
④ 入居者との賃貸借契約
管理会社がかわっても、賃貸借契約の内容はそのまま引き継がれます。新しい管理会社には、賃貸借契約書のコピーを渡して下さい。更新時に、新しい会社の書式に切り替えていきます。
なお、これらのことを、ご自身で進めていくのが大変だという方は、新しい管理会社さんにご相談すれば、オーナー様の代わりにやって頂くこともできます。従前の管理会社に直接言いづらい場合もあるでしょうし、お任せした方が進みやすいと思います。
オーナー様の賃貸経営が続く限り、お付き合いすることになるのが管理会社です。管理会社にとっても、オーナー様のご意向を確認し、それが現実的に難しいことであれば、きちんと説明してオーナー様にご理解頂かなければいけません。お互いに信頼できる関係性を築いて頂きたいです。
また、他の会社に変更したいけれど、どこの管理会社に任せたらいいか分からない、という場合は、協会にお気軽にご相談下さい。
(著者:秋葉)