相続対策・土地活用は元気な今がお勧め
読者の皆様、こんにちは。
今回は、相続対策や土地活用に取り組むタイミングについてです。
ご相談事例などをいくつかご案内したいと思います。
①成功したA様は、お父様が亡くなった翌月にご連絡があり、老朽化した三階建マンション2棟をどうしたら良いか?建替えか?リフォームするか?の相談がありました。
お母様が元気な内に何かしないと、相続税や姉弟とのトラブルになるのではないかと心配になったそうです。
49日や一周忌・三回忌を待ってから検討したいというお客様が多いのですが、その間に親の容態が急変して対策が間に合わなかったということがあります。A様は、お父様が亡くなった翌月の6月に行動を起こし、夏休み中にフル活動で検討を進めて9月に結論を出し、お母様がお元気な内に6階建マンションの建築を決めました。
②失敗したくないB様は、入院中のお父様が所有しているマンション・アパート・駐車場・自宅を、どのように活用するか、相続が発生した際に4人兄弟でどのように分けるかという相談です。
実家の近くに住んでいる子供がいないので実家を継ぐ人がいません。マンション・アパートは老朽化が進み空室が多数出ています。駐車場は利便性が良く、活用すれば収益があがりそうです。
B様が心配しているのはお父様の認知症です。
少しずつ進んできている様子で、このままですと契約行為が出来なくなりそうだとお急ぎです。コロナで打ち合わせが中断していましたが、5月から再開し、税理士・司法書士・建築会社が同時に集まって今月中に結論を出すことになりました。お父様の契約行為が認められて、相続税の見込みが予定の範囲内に収まれば、半分売却し残りの土地にアパートを建てます。
③兄妹で相談にいらっしゃったC様は、都内の実家の活用についてお悩みです。
一人暮らしのお母様が施設にはいり、都内の実家(戸建て)が空いてしまいます。
相続税も心配ですが、一つしか無い実家を巡って兄妹でもめることは絶対に避けたいと、お兄様が妹を連れて一緒に話し聞きにきてくださいました。お母様がお元気な内に、住み替えの適用などを活用できるよう税理士等とも相談して、土地を半分売却して残りの土地にアパートを建築されます。建築会社などとの打ち合わせはとてもエネルギーが必要でとても疲れるので、今月中に決断したいとおっしゃっていました。
④入院中のお母様の財産の分け方について、お姉様と険悪になりかけた弟のD様は、奥様から私に電話がありました。
お姉様とD様の2人で相談にいらっしゃったときには対策の方向性についてご納得いただいてお二人とも喜んで変えられたのですが、その後にお姉様がお母様と別の分け方を決めてしまったそうです。
D様ご夫婦が納得できないと別の日に相談にいらっしゃいました。姉弟それぞれに家族がありますので、様ざまな意見がでて話しが複雑になりがちです。私から、あえてお姉様の立場で考えたらどうなるかお話ししたところ、話し合いの重要性に気づいていただくことができ、お母様の気持ちが落ち着いたらご売却することになりました。
ご両親や皆様ご自身がお元気な内に、土地活用や相続対策を始めましょう。
(著者:協会顧問 山本)