協会のコンサルタントは何をしてくれるの?
当協会の相談員は、お話をお伺いする相談員でもあり、資産のコンサルティングも行います。
今回は、コンサルタントとして、日ごろ心掛けている事についてお伝えします。
貸地について
➀根本的に地代が安い
②更新料の折衝が大変 ③売却時の金額が低い |
といった理由で貸地が不良資産と考えている方も多いと思います。
ここ最近は『借地人をやっつけたい』といった極端な趣旨のお話は減ってきたように感じます。多くの方は、『次世代の負担にならない形で資産を残してあげたい』という前向きなご相談です。
地主さんと借地人とは未来永劫にわたって、程良い距離感で付き合える事が理想ですが、根本問題の解決を図ろうという場合には、
➀地主さんとご家族のご事情
②借地人の人間性と今までの経緯 ③周辺借地人の団結状況 |
などにより、進む道が変わってきます。契約更新料受領という一つを取ってみても、
➀先方とある程度の線で折り合う場合
②地主さん意向で条件を突っ張る場合 ③裁判所の力を借りざるを得ない場合 |
等々、全く同じパターンは存在しません。当事者での落し所が有るのか無いのかバランスの良いポイントを探しだすことこそが、我々コンサルタントの仕事です。
最終目標について
資産の売却をする時には、《最も高い価値で売却をしたい》というのが人情だと思います。
しかし、底地を最も高く購入する方が借地人であることも事実です。
地主さんの意識の中で、借地人とは対等の立場では無いと考える方はまだまだ多く、本音はその力関係を崩したくないという場合もあるでしょう。そのため、目的を明確にすることが一番大切です。
例えば、次世代の可愛いお孫さんに感謝されることが目的の一つであれば、合理的な判断である
《借地人と程良いバランスで妥結》を優先順位とする判断も重要なことです。
コンサルタントは、時には地主さんの目線で、時には客観的な冷静な視点で、現状を見極めながら、程良い案配を見付けることで地主さんの目的を叶えようと考えています。
コンサルティング業務は、底借地の売買や不動産の賃貸借といった不動産を扱う仕事ではありますが、結局の所は、地主さんと借地人との人間関係を扱う繊細な仕事なのだと日々感じています。ご相談にいらして頂く場合には、目的やお考えをお伝えいただければ、
《独り勝ちではなくとも、スッキリとした未来》
をお届けできるよう心がけております。
(著者:不動産コンサルティング柏原)