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資産活用

司法書士の事件簿~第11回「過払い金が回収できる?」

【過払い金とは】

皆様の中には、テレビやラジオのCMで、「過払い金が回収できるかも知れません。ご相談下さい。」という内容のものを目にしたり耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。

過払い金とは、利息制限法所定の利率は超過しているが、「刑罰」の対象となる出資法所定の上限金利以下の利率(いわゆるグレーゾーン金利)で貸し付けられた取引の経過(借入及び返済の履歴)を、利息制限法所定の金利で引き直し計算をした結果、既に元金は完済しているにもかかわらず、超過利息部分の返済を継続して行った結果、貸金業者に対する不当利得に相当する金員のことをいいます。

なお、平成22年6月18日に出資法などの改正が施行され、上記のようなグレーゾーン金利がなくなったことにより、それ以降の取引については、過払い金は発生しません。

 

 

 

【注意点】

過払い金が発生しているのであれば、その返還を貸金業者に求めることは、当然の権利といえます。

しかし、現時点で過払い金が発生しているようなかなり長期にわたる取引を行っている方は、他の貸金業者から借入をしている場合も多く、場合によっては、相当額の残債務が残っている場合もあります。

にもかかわらず、過払い金が発生している業者からは過払い金を回収したが、その他の残債務のある業者については放置というような事件処理をすれば、全体として適切な債務整理が行われたことにはなりません。

このような場合は、残債務のある業者についても、弁護士や司法書士が介入し、取引履歴を精査したうえで、残債務を確定し、全体としてどう処理するのかを決定すべきといえます。

 

【債務整理のメニュー】

上記のような場合、回収した過払い金で残債務のある業者へ完済できれば、債務整理の目的は完全に達成できたといえるでしょう。

しかし、それでも残債務が残ってしまった場合はどうすれば良いのでしょうか?

この点、残債務が比較的少額で、本人の収入から何とか分割で払えるということであれば、任意整理という形で、業者と分割払いの和解契約を締結して、それに従って支払うという方法があります。

一方、残債務が相当多額になり、本人の収入ではとても支払うことができないという状況であれば、自己破産を検討せざるを得ません。これは、自己破産の決定を経て、免責の許可が確定すれば、残債務の支払い責任が消滅するという制度です。

また、個人再生という制度もあります。これは、定期的な収入(給与など)がある人について、総債務額を減額(例えば5分の1)し、その金額を3年間で分割払いすれば、残債務の支払い責任が消滅するという制度です。この制度は、以前、住宅ローンの支払いを継続しつつ他の借金が一部免除されることで、住宅を維持が可能となる制度として相当注目されましたが、実際には、その他様々な要件があることから、あまり浸透していない印象があります。

 

【司法書士の関与】

これらの手続につき、司法書士は、過払い金請求や任意整理(和解)については、認定司法書士であれば、1業者につき140万円を超えていなければ、代理人として貸金業者と交渉することができます。

一方、自己破産や個人再生については、申立人の書類作成援助という形で関与することになります。この点は、申立代理人となることができる弁護士とは異なるところです。

 

(著者:司法書士 大谷)

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