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ご相談事例

底地・借地権

等価交換によって、不良資産から優良資産へ転換!

  • 5年前、父より貸地90坪を相続し、1年後に更新時期になるが、更新手続きが分からない。契約書は市販のもので、過去の更新料の受領領収書はあるが更新料の決め方は不明。また今回、地代の増額をお願いしたいと思っているので相談したい。

更新を迎えるにあたり、借地人Bさんの意向調査
通常、更新時期において、借地人Bさんの意向調査が必要となりますので、「更新」・「権利譲渡」・「借地の等価交換」など、場合によっては、借地人Bさんが、高齢の為、更新をせず「借地権の買戻し」を申し出てくるなどの選択肢があります。
まずは、地主Aさんより、借地人Bさんへ「更新の通知と共に意向確認」のお手紙をお出しする事から始める事を提案させて頂きました。

意向確認の回答
借地人Bさんからの「回答」は意外にも「更新」せず、「借地権の買戻し」を希望。
現在、借地人Bさんご夫婦は80才を迎え2人で生活、お子様は既に独立し、別に生計を立てているとの事。借地人Bさんは、子供たちに世話をかけたくないとのお考えであり、買い取って頂いた金額で「施設」に入所を希望との事でした。

解決方法の提示
今回、地主Aさんは、思いもよらぬ借地人Bさんの申し出に「買戻し資金がない」との悩みがありました。解決方法として、当協会から「等価交換」の提案をして、地主Aさんと借地人Bさんともに各権利に沿った「等価交換」の合意を得られて、実行することになりました。

解決までの経緯
解決方法の提案にあたり、当該借地における「公法上の制限」・「建築基準法の制限」等、土地としての「活用価値」を見出す所より着手しました。如何に地主Aさんと借地人Bさんへ利益を還元するかは、当該借地の分割案で決まります(協会の腕の見せ所であります。)
では、なぜ「等価交換」をする必要があるのか。早い話が、「権利の呪縛」から逃れる為であります。土地に絡まる権利を取り除く事で、お互いに「完全所有権」を手に入れる事が出来きることになり、その結果、地主Aさんにとって、「買戻し資金」の調達は無くなる、半永久的に戻ってこない土地も一部所有権として戻ってくることになるので、将来に向け新たな「土地活用」が可能であり、結果、「不良資産」から「優良資産」へ生まれ変わることができたのです。
「等価交換」にあたり、借地権と底地の権利割合は70:30になっている地域でしたが、地主さんは新たに「上・下水道、ガス管」のインフラ設備を引き込む費用の負担等も発生してくることを考慮しなくてはいけません。そこで当協会が「権利調整」をして、地主Aさん45%、借地人Bさん55%の割合で等価交換が成立いたしました。